8/1の深川こども教室

今日は8名出席でした。

将棋で有利になるためには、「駒の損得」というのは非常に大事な判断材料です。「どうぶつしょうぎ」では駒を取ることを「なかまになる」と表現していますが、自分の味方が増えたらそれだけ有利になります。王様をつかまえるには一人では無理、大勢の味方が必要ですね。

そして駒の損得を理解するのに必要なのは駒の価値を理解することです。駒がそれぞれ動ける方向が、そのまま強さ(価値)となると最初は覚えておけばいいでしょう。目安はおよそ 歩<桂香<金銀<角・飛車で、点数や値段で表現する先生もいます。

東急将棋まつりの大会に元気に参加してきたKくんの将棋。図から▲4四角!と飛び出してきました。これは△同角と取られてしまいますが、そうすれば▲2四歩から飛車先の歩を交換できる、と考えたのですね。数の攻め、が理解できているので思いついた作戦ですが、この場合はどうでしょうか?

先生は角、Kくんは歩が手に入りました。これは角のほうが大きく強い駒なので、Kくんが損してしまいましたね。「飛車先の歩の交換」はとても大事なことですが、「駒の損得」はそれよりも大事なことです。

図からは慌てずに、▲3八銀から右銀を使って2四の地点を目指しましょう。


旅行で真っ黒に日焼けしたAちゃんは久しぶりの対局。図は持ち駒の角を3九に打ったところです。

駒の価値は場合によって変わってくるのが将棋の面白いところです。
働いていない飛車とよく動ける飛車でしたら、よく動けたほうがいいですよね。
持ち駒、特に大駒を持ち駒にすることはすごく価値が高くなると覚えておいてください。

たとえば最初に盤上にあった角は1000円とすると、持ち駒になったとたん2000円になります。どこでも自由に使えるようになるので、それだけ働く可能性が高くなるからです。
さらに持ち駒の角をとても働くところ(相手の駒が取れたり、成って馬になることができるなど)に打てばさらに3000円になるでしょう。

図は自分の陣地に打ってしまい、いったんは飛車取りで気持ちがいいですが、逃げられた後は働けるかどうかまたわからなくなってしまいました。こうなるとまた値段が1000円に戻ってしまいます。
大駒を持ち駒にしたら、相手の陣地に打ったり、成れるようにすることを考えるといいでしょう。

今日はとてもむずかしいことを説明しましたが、対局していくうちに感覚がつかめていけるといいと思っています。